試験時間は30分となります。それに加えて、エクストラの時間としてコンピューター受験の場合、解答をする時間が特別に3分、紙の試験の場合、10分が与えられます。試験前にメモが与えられるので、メモに解答を書いていた場合それを写す時間と考えて良いでしょう。リスニングの音質はコンピューター受験だとヘッドフォンを使えるので非常にクリアです。Part1は主に様々な状況におけるお客さんとサービスを提供する側の会話を聞き、それに対する電話番号などの数字、特別なアルファベットのスペル入力、単語の穴埋め、Part2では会話問題の内容一致や書き取り、地図問題。Part3では大学のキャンパス内を想定されたディスカッションの内容一致。Part4では大学などの講義を聴き、それに対する単語の穴埋めなどが出題されます。音源としてはPart4が一番難しいかもしれませんが、単語の穴埋め問題はPart1同様解答しやすくなっています。難易度としてはPart2の内容一致やPart3の内容一致の難易度は非常に高いと言っても過言ではないでしょう。

過去問

リスニングは過去問を使うことが非常に重要になってきます。IELTSは主にイギリス英語、オーストラリア英語を代表に様々な国のアクセントを聴くことなります。ただ、リスニングはそれらを必ずしも聴き取れれば、得点ができるというわけではありません。リスニング試験は聴き取りと意味取りが重要になってきます。聴き取りでは、音を聴いて、何の音かを把握する力、加えて意味取りではその音を聴いて何を意味するかを把握する力です。意味取りは純粋に読解力と言い換えることもできるでしょう。スクリプトを読んで、もし意味が取れないようであれば、読解力が足りません。スクリプトを読んで意味が分かるようだったら聴き取りの音声知覚を磨くと良いでしょう。加えて、IELTSの場合聴いた音を書き取る問題もPart1とPart4では出題されます(たまにPart2も)。そういう意味でライティング力とまでは行かずとも正しいスペルで英単語を書き取ることは重要になってきます。Part2では会話問題の内容一致や書き取り、地図問題。Part3では大学のキャンパス内を想定されたディスカッションの内容一致です。どれも共通するのは音声が流れ始める前に問題を見る時間があるということです。その際にできるだけ先読みをして、選択肢は全て読めずとも問題は全て読んでいることが望ましいです。

シャドーイング

シャドーイングはよく聞く学習方法かもしれません。主に聴き取り力を養成します。ただ、元々は同時通訳者養成のためのトレーニング方法だったのでいきなりシャドーイングから入ると非常に難易度が高く感じられるかもしれません。予め単語や構文を完全に把握した音源を利用しましょう。過去問のスクリプトと音声をそのまま利用しても構いません。最初は、オーバーラッピングから入ると良いでしょう。オーバーラッピングとは音声が流れてきたらスクリプトを見ながら流れてくる音声と同時に発音していく方法です。そうすることでシャドーイングの前段階の練習をすることができます。次にシャドーイングに入ります。シャドーイングは流れてきた音声を0.3秒から0.5秒遅れて追いかけるように真似て発音する方法です。人間は基本的に自分が発音できる音は聴き取りが可能になります。これをすることで音を聴き取るという面では、かなり得意分野になるでしょう。

リーディング力

意外かも知れませんが、リスニングのもう一つの要はリーディングの力です。これには背景知識も含まれます。これは日本語でもそうですが文字を読むにせよ、書くにせよ意味が取れなければ応答することができません。「猫の手も借りたい」という日本語の格言を理解できる人とそうでない人で分かれると思います。つまりリスニングの音声は拾えても単語を知らなかったり、自分の理解できない概念を聞いても人は理解をすることができません。つまりリーディング力の強化が必須となります。目安としてリーディングで6.5の力があれば、どんなIELTSのリスニングの問題にも対処可能になるでしょう。