はじめに・・・IELTSとは「International English Language Testing System」の略称で世界140カ国以上の1200以上の会場で受験可能であり、世界の10000以上の団体で公認されている英語4技能試験です。主にカナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドへの英語圏への移住、それらの国を含めた世界中への留学に使用されています。また、現在では日本国内でも広く活用されており、大学入試でスコアを活用、日系企業の海外赴任の要件、英語教育機関への就職活動における用途など概算すると世界で最も受験者が多い英語試験となります。統括団体はイギリスのBritish Council、オーストラリアのIDP、ケンブリッジ大学英語検定機構の3団体となります。
スコアの測定方法
各セクション満点は9.0となり、0.5点刻みでスコアが測定されます。また、アカデミックモジュールとジェネラルモジュールの二種類が存在し、リスニング、スピーキング試験はアカデミックモジュールとジェネラルモジュールは共通となり、リーディング、ライティングは問題が各モジュールで異なります。各セクションの総合得点がOA(オーバーオール)という形で算出され、一般的それをその受験者の得点として扱います。また、スピーキング試験はネイティブスピーカーとの一対一の対面式になっており自然な形でどの程度のスピーキング力があるのかが測定されます。
受験日程
受験自体は2019年12月より東京都内ではほぼ毎日可能になりました。というのは、Computer Delivered IELTSの導入により従来のペーパーのIELTSに加え、テストセンターでコンピューター上で受験が可能になったためです。これにより受験者の選択肢が非常に増えたと言っても差し支えないでしょう。
試験難易度
結論から言うと、難易度としては非常に高いと言っても過言ではないでしょう。問題形式が異なるので単純な比較はできないですが、英検一級やTOEFLとの比較がされることが多いのでそれらと同等の難易度の英語試験としてよく扱われています。また、ある元ライティング試験官の証言では「私は9.0を出したことがありません。ライティングで9.0を取りたいなら本当に完璧なものでないとダメです。」とあります。またホームページを見るとネイティブ受験者用のアドバイスまで記載されているのでネイティブが受けることも想定された試験になっています。
実際に必要なスコア
OA(オーバーオール)6.5を取れれば世界のあらゆる地域で必要な要件の8割は満たせていると考えて良いでしょう。例えば、ニュージーランドの永住権の申請ではアカデミック、ジェネラル問わずOA6.5が求められています。また、世界のあらゆる地域の大学院進学に必要な要件もOA6.5になってる場合が非常に多いです。なお、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学などの一部名門大学ではOA7.0が求められています。進学先を絞りさえすれば0A6.0,0A5.5,OA,5.0でも出願要件を満たせている場合があるので、事前にリサーチをすることを薦めています。日本国内の出願でもICU(国際基督教大学)の出願は6.5になっていますが、9割以上の国内の他大学ではそこまでの要件を設けていません。
受験会場
今回は日本国内に絞り、お話しします。日本全国で受験が可能ではあります。東京都内ではBritish Council統括でBritish Council日本支部、英検協会、語学学校バークレーハウス内にあるUK Plusがあります。一方で、IDP統括では、JSAFなどがありとても受験しやすいです。また、Computer Delivered IELTSの登場でリスニング試験では音声が非常にクリアで、ライティング試験ではタイプができます。自分の得意な方を判別して受験すると良いでしょう。地方在住の受験者でIELTSをコンピューターで受験したい場合、東京に来て受験すると良いかもしれません。